医療費の家計負担を軽減するために、日本には素晴らしい制度があります。それが「高額療養費制度」です。この制度では、医療機関や薬局の窓口で支払った医療費が1か月(歴月: 1日から末日まで)で一定の上限額を超えた場合、その超過額が支給される仕組みとなっています。
この制度の凄さをお伝えするために、厚生労働省が公開した資料を引用しつつ、私自身が実際に恩恵を感じた実例もご紹介します。
日本の公的皆保険制度は、窓口負担が70歳未満では3割、70歳~74歳では2割、75歳以上では1割と定められています(一定以上の所得があると負担額は増加します)。この仕組みそのものがまず素晴らしいですが、さらに高額療養費制度による助成や健康保険組合の給付制度が加わることで、負担が大きく軽減されます。
厚生労働省の資料より
例えば、厚生労働省の最新資料(平成30年8月診療分より適用)によれば、100万円の医療費が発生した場合、保険適用後の窓口負担は3割に相当する30万円。しかし高額療養費制度が適用されると、自己負担額はわずか87,430円(69歳以下、年収約370万~770万円の場合)となります。この場合、実に医療費の9割以上が支給される計算になります。この支給の仕組みが本当に素晴らしいと感じます。

自己負担の上限額は、以下のように年齢や所得に応じて定められており、いくつかの条件を満たすことにより、負担を更に軽減するしくみも設けています(世帯合算、多数回該当)。




厚生労働省の資料には「よくあるご質問」が付記されています。これには、制度を利用する際に気になるポイントについての質問と回答が掲載されており、非常に参考になります。
最近、私自身もこの制度を利用し、上限を超えた医療費(入院・手術・治療代)の支給を受け、大変助けられました。その際に知りたいと感じた内容が、この「よくあるご質問」に含まれていました。
例えば、申請の有無、対象となる医療費、支給時期といった基本的な事項に加え、健康保険組合独自の「付加給付」についても説明がありました。これは、共通の自己負担限度額よりも低い上限額を設定している場合があることを伝えています。このように、高額医療費制度に直接関係する部分だけでなく、広く関連する情報も説明されています。
この資料は非常に参考になりますので、ぜひ一読をお勧めします。

平均入院費用、平均入院日数
5大生活習慣病で入院する場合、平均的な入院費用は1日約2万1千円、平均入院日数は32.3日とされています。このため、医療費の総額は約67万8千円となり、高額医療費制度の対象となります。自己負担額の上限である約8万7千円を超える約59万1千円が高額医療費として支給されます。この制度は非常に心強い支援となります。

私自身のケースをご紹介します。私は昨年の11月、今年の1月、そして2月にかけて、立て続けに3回の手術を受けました。この期間中、医療費(入院・手術・治療代)の自己負担額(3割負担)はそれぞれ17万円、15万円、12万円に達しました。
しかし、高額療養費制度により自己負担上限が適用され、さらに健康保険組合の付加給付制度(自己負担上限額2万5千円)の恩恵も受けました。その結果、支給された差額は、11月の手術で14万5千円、1月の手術で12万5千円、そして2月の手術で9万5千円となりました。これにより、最終的な自己負担総額は7万5千円まで軽減されました。
また、民間保険からも手術・入院ごとに保険金を受け取ることができ、金額はそれぞれ24万円、20万円、15万円でした。このおかげで、最終的な収支は黒字となり、大変助けられました。

コメント